ハタチの社会見学〜「静岡県議会」という職場

県の「中央操舵室」見たくない?

年4回、定例会を開会している静岡県議会。県の政策や県民からの声を議論し、実際の政治を進めていくところです。今回は、大学生が静岡県議会の本会議を訪れ、学生目線で捉えた県議会の様子をレポートします。後半にお届けする、静岡県議会議員・深澤陽一さんへのインタビュー、「議員としてのお仕事論」にも注目!

(取材・文:田中楓/静岡大学)

オリンピックイヤーというビッグチャンスに!

静岡県の事業の執行機関である知事と対等に、かつ独立した立場にある県議会。「地域の代表」として、知事が提案する政策とその予算案を議決、県としての意思を決定する機関です。県庁本館3階にある県議会図書室に収蔵されている「静岡県議会会議録」を開くと、道路整備から港活用、教育や雇用に至るまで、これまで県議会議員によってされてきた議論が細かに記録されています。

gijiroku△手にしたのは明治29年の「速記録」。近年の会議録はHPでも見られます。

最近では地震対策や津波対策といった県として避けられないテーマはもちろん、2019年に袋井市で行われるラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピック・パラリンピックなども議題に挙がっています。ワールドカップやオリンピックを機に来日する外国人観光客をどのように静岡県へ呼び込むか、経済効果が期待できる政策の議論はすでに始まっています。

事業の執行機関である知事に対し、行政のチェック機関でもある県議会は、実はその権限も多岐にわたります。(1)県の条例・予算・決算等に関する議決、(2)副知事など県の重要人事に関する同意、(3)県の仕事が正しく執行されているかの調査、検査・監査、(4)県民からの請願・陳情の調査と県政への反映、(6)県だけでは解決できないことについて、国会や国の関係機関への意見書提出などです。県議会で条例や予算が可決されるとそれをもとに事業が実施されます。

gikai_new△明治12年に最初の県会議員選挙が行われ、同年5月10日に第1回の県会が開かれたのが始まり。当時は「県会」と呼んでいた。

県議会を訪れてみると、やはり緊迫感あり・若者が少ない・堅いという印象です。しかし、オリンピックイヤーに向けて静岡県をどうブランディングしていくかといった現場の議論は、県の仕事や政策研究をしたい学生だけでなく、まちづくりに興味のある学生にも有益な機会かもしれません。

議論するだけじゃない調査・研究も仕事のうち

公共事業や農林水産業など、静岡県のあらゆる政策において県の意思決定を行う静岡県議会。議場では69人の県議会議員と、知事や副知事、県の各部局・機関の責任者らによって議論が繰り広げられます。

静岡市議会で議員を務めた経験のある深澤陽一県議会議員によると、県議会で議決される静岡県全体の方針は市町の各議会にとっても重要なのだそうです。「地方創生など県独自の課題・特徴もあるため、県議会として政策機能をより高めていく必要がある」と深澤さん。そのため、県議会議員は提案をチェックするだけでなく、必要とされる政策とその実現可能性を、県職員、地域の方、専門家の声を聞きながら調査・研究することも仕事の一つ。深澤さんは「政治には自己完結型の側面もある。やりきれず道半ばの政策を成功できるよう、しつこく取り組み続けていく」と好奇心と根気強さの必要性を教えてくれました。

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静岡県議会議員
深澤 陽一さん(写真:右)

出身地である清水区から立候補し、現在静岡県議会議員2期目。大学卒業後、衆議院議員との出会いによって議員秘書に。静岡市議会議員を6年間務めたのちに現職。
https://www.pref.shizuoka.jp/gikai/


静岡県議会 傍聴のすすめ

毎年6・9・12・2月に定例会が開かれ、主に県の条例・予算・決算等に関する質問や答弁を傍聴することができます。事前申込不要。期間中に県議会議場に訪れ、受付書類に氏名と住所を記入するといった簡単な手続きのみで、傍聴することができます。

entrance△本会議は通常午前10時30分に開会し、30分前から随時入場できます。ちなみに昨年から、インターネット中継がスマホでも見られるようになったので、最初にネットで予習してから現場に行くのもオススメです。

wall△歴史ある議場や県庁本館は有形登録文化財。装飾・構造にも注目。

history△傍聴者の休憩室には、歴代議長の肖像画が並んでいます。壮観!

syusseki_bord△県議会議員が今県庁舎にいるのかが一目でわかる在庁表示灯。

entrance2△議会関係者しか入れない議場への入り口。

paper△議場入り口横にある議員の議会出欠表。アナログです。

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県議会で制定される『条例』についても、取材してきました!
→関連記事:県議会研究【県の条例のつくりかた】

2016年11月10日 | Posted in 働くわたしの静岡時代 | | No Comments » 

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