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2016-03-23

下心がわかる?【勝負飯】を手に入れろ!

デートするなら同じ飯を食え!使える! 心をくすぐる食論。

人と人をつなぐ「勝負飯」の効果を“もっと高める” にはどうしたらいいんだろう?心理学を専門とする静岡産業大学の高城先生に聞く、勝負飯を華麗に操るテクニック。必読。


■高城 佳那先生[写真:左]

静岡産業大学経営学部 専任講師。ポジティブ心理学による実践的コミュニケーション技法を研究。社会活動として、オリンピック強化選手のメンタルトレーナーや災害時等におけるカウンセラーとして活躍。

■小泉夏葉[写真:右]

静岡大学理学部4年。「どんな食べ物を食べたら人の心をいい方向に動かせるのか」という食の意味性を探るために企画立案。当初は食だけに視点を置いていたが、取材を通じて、空間や人にも着目してテーマを掘り下げていった。


◉本当に勝負飯で仲良くなれるのか?

人と一緒に食事を摂ることは、人と仲良くなる上で大事なことです。摂取した食事に対して、特に満足した時や食欲を満たすた時、一緒に食べた人の印象がより良く感じることがあります。これは「連合の原理」といい、食は美味しいものほど人の心理に強く影響を及ぼします。

しかし、人の味覚は不確かです。ある実験では、当然プロの方が素人の料理より美味しいはずなのに、素人の方に故意に行列を作らせると、素人の料理の方が美味しいと答える割合が高いという結果があります。行列に並んだことにより付加価値がついて、より美味しいと感じるのです。

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食べるものを何にするのかと同様に、どの座席で食べるのかも重要です。一つのテクニックとして、仲良くなりたい相手の左側に座ることは有効です。人間は左耳で聞き取った情報を右脳で、右耳なら左脳で処理するシステムになっています。右脳は感情的に、左脳は理論的に物事を考えます。相手と楽しく仲良く過ごしたいのであれば、固く考えがちな左脳よりも感情的な右脳に語りかけるべきです。敵対関係にある相手には正面、協力関係にある相手には真横、恋愛対象の相手には直角で左側に座るのが効果的です。

上手な勝負飯の使い方は、新しいグループが親しくなるきっかけに勝負飯を活用することです。既に仲の良いグループよりも効果が顕著に表れます。どこか溝があったり遠慮しあったりして、仲良くなりきれていないグループにも効果が期待できます。人は季節によって食べるものを変え、仲間と一緒に食べる幸せを共有したがります。同じ料理を食べる、相手の左側に座るなど、相手と仲良くなることを意識した行動をすると、比較的早くに思いが実を結ぶと思いますよ。(取材・文/中島真理奈)

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