學の肖像〜しずおかで学ぶ人〜
静岡県内の大学生がよってたかって知恵を持ち合い、県内の学びと地域の魅力を発信していく本企画。今回は、鳥人間コンテストに参加し入賞を目指す、静岡大学(浜松キャンパス)のヒコーキ部をご紹介します!
◉15代目ラストフライト、満足の2位!
静岡大学ヒコーキ部は鳥人間コンテスト距離部門入賞を目指し、人力飛行機を製作・試験飛行しています。翼班、駆動班、プロペラ班、フェアリング班などがあり、部員は工学部の学生がほとんど。部品も製作費も限られているので、先代の機体を壊しては作り、壊しては作り……破壊と創造を繰り返しています。
今年は15代目から16代目への代替わりの年。夏には富士川滑空場にてHPA飛行会が行われ、15代目の飛行機「ソラマメ」も正真正銘のラストフライトです。ちなみに飛行会は風が最も弱い早朝に行われるため夜中23時に浜松を出発(当然徹夜)。精密な計測はできませんでしたが、結果は約300~400mでした。風が強めの状況下で滑空路800mのうち半分を飛ぶことができたことには部員一同が歓喜!
現在は代替わりも終え、ヒコーキ部16代目は全長29mもの巨大な翼作りを試みています。先代の機体「ソラマメ」の26.6mに対し、2.4mも大きな翼です。新しい機体のコンセプトは「飛びやすい向かい風がなくても飛べること」。それには強度と軽さを併せ持った機体でなくてはなりません。その限界を追求すべく、翼班は「リブ」と呼ばれる、発泡スチロールでできた翼の骨組みの改良を重ねています。リブは代表・藤井と同じ大きさで(下部写真参照)、一機につき100枚以上を使用。強度を増すため厚みは8~12mmですが、翼の中心に丸い穴を空けることで軽量化しています(通称 肉抜き)。
代々続く静大ヒコーキ部のこだわりである「低翼」。低翼はフライト前の待機時間に翼を支えやすいのが利点です。その「大翼」化、軽量化は果たして成功するのか。春のテストフライトに向け、日夜研究・製作に励みます(続)
▲こちらがソラマメの設計図!